種々のアミノ酸や有機塩基などの呈する微妙複雑な味で、甘・酸・塩・苦の4味では表せない異質のものである。
種類 | 汁に対する重量割合(%) | とり方 | 用途 | 旨味成分 | |
こんぶだし | 2~5 | 水に一晩つける。または水から入れて火にかけ、沸騰直前にとりだす。 | すしめし、精進料理 | グルタミン酸 | |
かつおぶし | 一番 だし | 1~2 | 沸騰直前にかつおぶしを入れ、再び沸騰したら火を止め、上澄みをこす。 | 吸い物、茶碗蒸し | イノシン酸 |
二番 だし | 2~4 | 一番だしをとったあとのかすに一番出汁の半分の水を入れ、沸騰したら火をとめてこす。 | 煮物、みそ汁 | イノシン酸 | |
混合だし | かつおぶし4 | こんぶからだしをとり、その後、かつおぶしを用いてとる。 | 吸い物 | グリタミン酸 | |
昆布3 | イノシン酸 | ||||
煮干だし | 3~4 | 水から入れて沸騰後2~3分煮出す | みそ汁、煮物 | イノシン酸 | |
干しいたけ | 2~3 | 水に浸すか、もどした後中火で2~3分煮出す | 煮物 | グアニル酸 |
日本では古くから料理に昆布だしが使われてきました。昆布に含まれる成分においしさの元があると、経験的に知られていたのです。
これに注目した東京帝国大学・池田菊苗教授は、昆布だしの味の正体を明らかにする研究を始めました。そして1908年、昆布からグルタミン酸を取り出すことに成功。グルタミン酸が昆布だしの主成分であることを見出し、その味を「うま味」と名づけました。
1985年に開催された第一回うま味国際シンポジウムを機に、うま味(英語表記=UMAMI)という用語が国際的に公式使用されることになりました。
旨味の効いただしを使うことで、減塩できるといいですね。
管理栄養士