2012年1月31日火曜日

お誘い

健康診断で血糖値が高め、HbA1cが高めと言われたけど・・・
症状もないし・・・
と気になっているが放置している方!!

糖尿病を知るチャンスです。


水曜日の15時から外来のホールで糖尿病について
一緒に勉強しましょう!!
 
                     
                            管理栄養士

2012年1月28日土曜日

公開糖尿病教室のご案内(2月)

2月のテーマは次の通りです。

2/1(水)「目で見るインスリン」講師:細見医師
2/8(水)「錯覚を食事に活かそう」講師:管理栄養士
2/15(水)「血糖値を測る時に注意する事あれこれ」講師:臨床検査技師
2/22(水)「油まみれの血液~脂質異常症について~」講師:薬剤師

みどり病院の外来ホールで、毎週水曜日午後3時~、開催しています。
どなたでも、ご参加頂けます。

2012年1月26日木曜日

痛風はどんな病気?


今日は、1/25の糖尿病教室でとりあげた『痛風』についておさらいします。


「風が吹いただけでも痛い」といわれるほど関節に激痛が走る『痛風』は、
戦前の日本ではきわめてまれな病気でした。
このため痛風は上流階級の人が美食とアルコールのとりすぎでかかる
特別な病気と考えられていました。
実際には痛風を患う人にはそもそも痛風にかかりやすい遺伝的な素因が
そなわっていることが多く、必ずしも『ぜいたく病』であるとは言えませんが、
最近は食生活の欧米化や運動不足により患者数が急増しています。
また、痛風にかかるのはほとんどが男性で、患者さん100名のなかに
女性は12名しかいないのが特徴です。

 痛風は血液中に尿酸という物質がたまる『高尿酸血症』を基礎としておこります。
尿酸は古い細胞のカスなどに含まれるプリン体からできる老廃物の一種で、
本来は血液にすべて溶けた状態で腎臓から尿の中にこしとられて捨てられます。
体内で増えすぎて血液に溶けきれなくなった尿酸は関節などに流れつき、
まるで針のような結晶をつくります。
これを白血球が貪食(異物を取り囲んで食い殺そうとすること)して炎症をおこし、
その箇所は赤く腫れて痛みます。これが痛風発作です。
高尿酸血症をほっておくと痛風発作だけでなく尿路結石や腎臓の障害をおこします。
さらに、高尿酸血症は最近話題のメタボリック症候群を合併することが多く、
心筋梗塞、脳卒中などを起こしやすいことから、生活習慣病のひとつして
捉えられています。

もし痛風発作がおこったら、まずはできるだけ安静にし、
患部を冷やして痛みをやわらげます。
病院ではなかなか治まらない発作に対して、消炎鎮痛剤や
強力に炎症を抑えるはたらきをもつステロイド剤を使用することもあります。
いずれにせよ、痛風発作は尿酸がたまっていることを知らせる神様の警告
ひとたび発作が治まったら、痛風の“根っこ”高尿酸血症に対して
策を講じることが大切です。

痛風の患者さんの60%に肥満があり、肥満度が強いほど尿酸値も高くなります。
まずは食べる総量を制限し、よく歩き、標準体重を守ることが大切です。
またプリン体を多く含む食品(図)は尿酸値を上昇させますので、
頻繁にたくさん食べることは避けましょう。
焼酎ならビールほどプリン体を含まないから少しぐらいいいだろう…
…これは大きな間違い。
アルコールにはプリン体を含まなくてもそれ自身に、
尿酸の合成を増やしたり、尿酸を尿に溶けにくくする働きがあります。
なるべく「休肝日」を設けましょう。
また、適度な運動習慣は肥満を解消し、尿酸値を下げるのに役立ちます。
ウォーキングなど、軽く息が弾む程度の有酸素運動を習慣にしましょう。

これらの生活習慣に気をつけても尿酸値が下がらず痛風発作をおこす場合、
痛風はなくても尿酸値が高い場合などは、薬で治療します。
薬は高尿酸血症のタイプによって2種類を使い分けます。
すなわち、尿の中に溶ける尿酸の量が少なく排泄されにくいタイプの人は
排泄を促す薬を、体内で尿酸を作りすぎるタイプの人は尿酸が作られるのを
抑える薬を使います。
どちらのタイプかは血液と尿の検査で簡単に調べられますのでご相談ください。


横山


2012年1月17日火曜日

厳しいのは寒さだけ?

寒い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしですか?

年明けの私の外来にお越しになる患者さんたちは、いつもより
少々ばつが悪そうです。

なぜか?

この時期は忘年会やお正月の食べすぎがたたったり、寒さのために
ウォーキングに出かけるのがおっくうになり、体重が増えがちです。
当然検査の成績も…^^;

先日の糖尿病教室でもお話しましたが、検査項目のうち
「ヘモグロビンA1c(エーワンシー、グリコヘモグロビンとも言います)」
は過去1-2ヶ月の血糖コントロールの状況を表します。
年末年始の生活を反映し、ちょうど今から春先までの数値が高くなるのです。
いくつかの調査によると、これは日本人だけにあてはまるものではなく、
欧米でもクリスマスや復活祭の時期を反映し、冬場のヘモグロビンA1c
高い数字を示すそうです。
万国共通の現象なんですね。

赤信号、みんなで渡れば怖くない?

横山

2012年1月3日火曜日

日に新た

新年あけましておめでとうございます。

12/30の記事と少し矛盾するかもしれませんが(^ ^;)
この時期に一年間の目標をたてる、という方も多いと思います。
みなさんは2012年をどのような年にしたいですか?


以前こんな女性の患者さんがいました。

インスリン注射をしていることを友人はもとより
家族にさえ知られないようにしている、というのです。
多忙なご主人にいらぬ心配をかけたくないとか
食べ盛りの息子さんたちに食事制限に付きあわせたくない
という思いがあったようです。
このような制約のもとやはり血糖コントロールがうまくいくはずはありません。
差し出がましいとは思いながらご主人とお話しする機会を得た私は
状況をお話してみました。
女性がインスリン注射をしていることを、驚くことにご家族はとっくに
気づいていました。しかしながら悟られないようにという女性の気持ちを思い、
治療のことについて家族で話す機会をつい失っていたようです。
家族でインスリン注射という問題に触れ、各々が担える役割を
話し合うことは、勇気が要ることかもしれません。
でも、秘密を抱えていることよりも、本当は一緒に考えたいのに
打ち明けてもらえないでいることはもっとつらいものです。
ご家族の協力を得られるようになった彼女の血糖コントロールが
その後よくなっていったことは言うまでもありません。


「日に新た」は私がもう何年も座右の銘にしている言葉です。
苦しいことに見舞われたときこそ、新たな一歩を踏み出せるチャンスです。
治療に限りませんが、うまくいかないとき、これまで善しとしてきたことにとらわれず、
しっかり前を向いて明日を迎えてほしいと思います。

みなさんにとって幸せのいっぱい詰まった一年になりますことを
お祈りしています。

横山
みどり病院