2012年2月23日木曜日

公開糖尿病教室のご案内(3月)

3月のテーマは次の通りです。

3/7(水)「『歯』切れのよい話」 講師:横山医師
3/14(水)「1日の血糖の動き~食事編を中心に~」 講師:管理栄養士
3/21(水)「さあ始めよう、フットケア!」 講師:看護師
3/28(水)「下がりすぎた血糖 ~低血糖症について~」 講師:薬剤師

みどり病院の外来ホールで、毎週水曜日午後3時~、開催しています。
どなたでも、ご参加頂けます。

2012年2月17日金曜日

糖尿病と耳の意外な関係


糖尿病をきちんと治療しないままほうっておくと、
からだのいろいろな部分がいたんできます。
とくに、

目⇒視力がおちる
神経⇒足の感覚がなくなる、しびれる、ジンジンと痛む
腎臓⇒尿にたんぱくがおり、からだがむくむ

といった、いわゆる「3大合併症」をおこすことはみなさんも
よくご存じのことかと思います。
今日は、アメリカ糖尿病学会(ADA)のホームページに気になる記事が
出ていたのでとりあげてみたいと思います。


アメリカ国立衛生研究所(NIH)によると、
糖尿病があるとそうでない人に比べ約2倍、難聴(耳がとおい)になりやすいそうです。
私たちは耳の中の「内耳(ないじ)」とよばれる場所で音を聞いていますが、
内耳にはたくさんの神経や毛細血管が集まっていて、それらは血糖値が高いほど
ダメージを受けるのだとこれまでの研究結果から考えられています。

あなたの聴力は問題ありませんか?

一般的に難聴は年月をかけて徐々に進むので、自分では気がつきにくく、
家族や友人に指摘されてはじめて問題となることも少なくありません。
よくみられる症状は次のようなものです。

·           何度も聞きかえす
·           3人以上で話をしていると会話についていけなくなる
·           相手がぼそぼそ、ぶつぶつ言っているように感じる
·           混みあったレストランなどさわがしい場所では聞きとりにくい
·           女性や小さい子供の声は聞きづらい
·           テレビやラジオのボリュームがうるさいと他の人に言われる


難聴かな?と思ったら

耳鼻咽喉(いんこう)科専門医のもとで聴覚障害の状況をくわしく
調べることをおすすめします。
診察を受けると、耳あかがつまっていて聞こえにくくなっていただけ、
ということもときどきあります。
難聴のタイプで最も多いのは「感音性難聴」とよばれるもので、
糖尿病患者さんで通常みられる難聴もこのタイプです。
「感音性難聴」はもとには戻りませんが、多くの場合、
補聴器(ほちょうき)を使えばよく聞こえるようになります。
耳鼻咽喉科専門医のなかには補聴器相談医の資格をもつ医師がおり、
その方が生活していくうえで必要な音の範囲などを考慮したうえで
適切な補聴器を合理的な価格で利用できるように診療にあたっています
(日本耳鼻咽喉科学会のホームページhttp://www.jibika.or.jp/index.html
からお近くの補聴器相談医を探せます)。

補聴器の性能はこの数年でずいぶんよくなっています。
すべての音を大きく聞かせるようなものでなく、聞きたい高さの音だけを
聞こえやすくしたり、自動で音量を調節したり、周囲のノイズを消してくれる
ようなものも最近は出てきています。


補聴器をつけるのは抵抗が…

補聴器は年々小型化していて、他の人に簡単には気づかれないように
なっています。
実際に、身近な人が「補聴器をつけているんだな」と気づくよりも
「ああ、この人は耳が遠くなったなあ」と感じることのほうが圧倒的に多いものです。
さらに、聞こえにくいままにしておくと、抑うつな気分になったり、
友人との楽しいおしゃべりがおっくうになったりします。
補聴器は生活の質を高めてくれるあなたの強い味方になってくれるはずです。


(アメリカ糖尿病学会ホームページhttp://www.diabetes.org/home.jspより引用)


横山

2012年2月15日水曜日

今日の糖尿病教室は、

血糖自己測定(SMBG)を正しく行うための極意を検査技師の先生に教えてもらいましたね。

血糖値を自分自身で測るという事は、血圧を自分で測る事と同じ様なものです。

違う所は、測る時痛いか痛くないかでしょうか。

針で指先を刺して血液を採取するわけですから、多少の痛みは生じます。

でも今日、良いことを教わりましたね。

掌(手の平)採血!!

指先で採血するのが痛くて苦痛な方は、是非試してみてください。

親指もしくは小指の下の膨らみ部分がGood!

ちなみに、真ん中はダメですよ!



私も勉強会の後、 MIDCC(糖尿病チーム)の仲間と一緒に掌採血をしてみました。

以前、指先で採血した時、とても痛かったので、恐る恐る針を刺しました。

痛くない!と言っていたけど、多少の痛みはあるのだろうと考えながら、穿刺器具のボタンを押しました。

〝パチン〟といつもと変わらない乾いた音がしました。


 
でも、痛くない!!

一瞬、〝あっ失敗した!もう一回やりなおしや・・・ 〟と思いましたが、

ちゃんと血液は出ました。




せっかくなので、血糖値も測定してもらいました。

みんなの前で、血糖値が高かったどうしよう・・・。

と不安に思いながら、5秒間待ちました。
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結果は、86mg/dL 


よかった、正常値で。

正直ほっとしました。

 Sasayama wrote.

2012年2月9日木曜日

昨日の糖尿病教室は、


管理栄養士の先生から、目の錯覚をうまく利用した食事療法の裏技を教えていただきましたね。

それにしても、少しの量で、盛り方次第で多く見えるというのは面白いですね。



私もそうですが、食欲というのはとても厄介ですね。

糖尿病には禁止食品は特にありませんが、食べ過ぎに関しては制限されます。


見た目が多く見えて満足しても、ガツガツ食べてしまえば、正味の量は変わらないなのですぐお腹が空いてしまい、また食べてしまえば一緒です。

ですから、ゆっくりと食べるという事も大切です。

以下のチェック項目であなたの〝早食い度〟をチェックしてみてください。



<よく噛むダイエット10カ条>                                    
                                                           
 1回30分ずつ、よく噛んで食べる                      <はい・いいえ>
② 飲み込もうと思ってから10回噛む                      <はい・いいえ>
③ 食べ物の形がなくなるまで噛む                       <はい・いいえ>
④ 唾液を混ぜて、おいしさを味わってから飲み込む             <はい・いいえ>
⑤ 水分と一緒に流し込まない                           <はい・いいえ>
⑥ 1回に食べる量を少なくする                           <はい・いいえ>
⑦ 口に入れたものを飲み込んでから次のものを口に入れる         <はい・いいえ>
⑧ 野菜など歯ごたえのある食材を選ぶ                     <はい・いいえ>
⑨ 一口食べたら箸を置く                              <はい・いいえ>
⑩ 会話を楽しみながら食べる                           <はい・いいえ>

第28回日本顎咬合学会公開フォーラム:武井典子氏の発表内容を元に一部改変
参考文献:坂田利家編:肥満症治療マニュアル、医歯薬出版、1996


Sasayama wrote.

2012年2月7日火曜日

その昔


今年はうるう年ですが、それでも2月は「逃げる」。                                                            
早くも半ばにさしかかりつつあります。                                                                            
少しずつ春の気配が感じられるようになると良いですね。

先週末は、小学校の遠足以来はじめて、奈良・東大寺を訪ねました。
「国全体を守る寺」。                                                                                                   
天平時代に聖武天皇が建立した東大寺および大仏のコンセプトです。                                  
天平時代は、その華やかさの一方で、かんばつや大地震などの自然災害、                          
天然痘の大流行などに見舞われた時代でもありました。                                                    
平和や人々の絆といった、大仏建立にこめられた願いを思うと、                                         
昨年大震災を経験した現代を生きる私たちの心にも響くところがありますね。

これより少しあと、平安時代に藤原道長が、

「のどが渇いて水を多量に飲む」
「やせて体力がなくなった」
「目が見えなくなった」

などの症状を訴えたとされているのが、日本史上の糖尿病の最古の記録。             
この時代には糖尿病はぜいたくな食生活を楽しんでいた貴族など、                  
現在に比べると患者数はごく一部に限られ、疫病、つまり感染症が                  
主として人々を脅かしていた病であったといえます。

聖武天皇は、全国に医師を派遣し重病人の治療にあたらせたり、                   
病状に応じて食料を配給するよう命じたと言われています。                       
また、医術の後継者の養成をすすめるなど、今日の医療・福祉制度の                
源流ともいえるさまざまな政策を打ち出したことでも知られています。                 

こういった「国民目線の政治」を現政権にも期待したいところです・・・


横山

2012年2月2日木曜日

糖尿病教室 その2

今回の教室では・・・
 インスリンについて興味深い話が聞けました。

インスリン⇒血糖値を正常に近づけるもの

『この液体はどんな形をしているのだろう?』
『どうやって開発されたのだろう?』
と考えたことはありますか?

今回の教室ではそんな疑問が解決する内容でした。

前の投稿に述べられている戦争時に治療法がわかった話
私も同じ思いで聞いていました。
生きるのが精一杯の状態でも新しい発見を求めて
研究している人がいるのですね。


さて
糖尿病とひとまとめにしますが・・・
   
実は①インスリンが効きにくくなっている人
   ②インスリンの出が少ない人
                      がいます。

インスリンの出が少ない人には体の外からインスリンを
補うことが効果的です。
どっちのタイプかは検査でわかります。
糖尿病は奥が深いですよ。



次回は『錯覚を食事に活かそう』
   難しい内容は含まれていません。
         遊び感覚で参加してください。   




                      管理栄養士

2012年2月1日水曜日

本日の糖尿病教室は、

インスリンの事についてお話ししていただきました。

今日のお話しは・・・

1)インスリンは拡大すると美しい六角形の形をしている
2)インスリン発見までの長い歴史について
3)インスリンの発見は20世紀最大の発見の一つで、発見したバンティングさんはノーベル賞をもらった。
4)日本人は欧米人と比べるとインスリンの分泌が少ない
5)脂肪分の摂りすぎや運動不足が糖尿病を悪くしている

この様な内容でした。


今回のお話しの中で、私の印象に残っているのは、

「それまでは、糖尿病は、たくさん食べる事が治療であると考えられていたが、1870年に普仏戦争が起きた時に食糧不足になり、その時に糖尿病が減り、食事制限が良い事がわかった。」
とい内容です。
戦争は悪い事ですが、その戦争により意外な発見があった。という歴史の一面を知れた事が面白かったです。

最後に、「糖尿病を良くするために、あれをしなさい、これはダメです、言うのは簡単だけど、実際に実行してもらうのは難しい」と言われていましたが、私もそう思います。

入院中、私も色々な糖尿病の患者さんとお話しする機会がありますが、私は、「あれをしなさい、これはダメです」と極力言わない様にと心がけています。(なかなかそうはいきませんが・・・)

糖尿病は、他の病気と違って、薬だけの力で良くする事は大変難しく、どうしても食事&運動療法が中心になってきます。

しかし、それらを実際に行うのは患者さん自身・・・。

「きつい言葉ですが、糖尿病が良くなるのも悪くなるのも、あなた次第で、我々はそのお手伝いをしているだけなのですよ。」と、よく患者さんにはお話しをします。

でも食事や運動をしっかりとやってくれれないケースは多いですね・・・。
(勿論やってくれている方は、たくさんいますよ!)



それをやっていただける様にもっていくのが我々の仕事ですけど・・・。
 頑張ろ~!!

Sasayama wrote.




みどり病院