2012年6月12日火曜日

認知症 運動がもたらす効果



認知症の患者さんは高齢化にともない年々増えており、
わが国でも250万人を超えるといわれています。

その半数を占めるのがアルツハイマー病。

アミロイドというたんぱく質が脳に貯まり、
脳の中でとくに記憶をつかさどる「海馬」という部分を萎縮させ、
記銘力や認知機能を低下させます。


最近、生活習慣病と認知症との関係が注目されるようになり、
糖尿病患者さんでは約2倍、アルツハイマー病にかかりやすいといわれています。
マウスの実験から、アミロイドたんぱくと高血糖が互いに作用し、
酸化ストレスのもとになるフリーラジカルが作られ、脳の血管の細胞に
ダメージをあたえるのではないか、という説もあります。


 
運動は肥満を解消したり、インスリンの効きを良くするなど、
糖尿病の治療において欠かせないことはみなさんよくご存じのとおりです。

実は運動は認知症の予防にも効果があることがわかってきました。
ウォーキングや階段の昇り降りなどの運動でエネルギー消費が多い
糖尿病患者さんでは将来の認知症のリスクが3割も減ったという報告があります。
運動が脳の血の巡りを良くすることが関係しているのではないかと考えられています。

健康なからだを維持するために、毎日の習慣にとりいれない手はないですね。



横山
みどり病院