新年度を迎えられ、みなさんのまわりでもさまざまな環境の変化があったことと思いますが、
桜の季節も過ぎ去り、この週末から早くもゴールデンウイークに突入ですね。
さて、今月に入ってから血液検査を受けられた方は、HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)の
表記が変わったことにお気づきになりましたか?
HbA1cは赤血球のヘモグロビンというたんぱく質にブドウ糖が結合したもののことで、
測定に絶食の必要がなく、その方の過去1~2ヶ月の血糖値を反映するため、
糖尿病の診断や治療がうまくいっているかどうかのめやすとして使われます。
これまでのHbA1cは、従来わが国でのみ用いられてきた測定方法で調べた数値(JDS値)
で表記されていました。しかし、国際的に標準化された方法に合わせるべきとの観点から、
世界各国で用いられているNGSP法での測定値が、この4月から採用されています。
NGSP値はJDS値よりおよそ0.4%高い数字となるため、一見すると、
「あれ、血糖コントロールが悪化したのかな?」
と思われるかもしれませんが、そうではありません。
血糖の管理目標値も下記のように少し高くなります。
このように糖尿病の世界でもグローバル化がすすんでいますが、しばらくは混乱をさけるため、
みなさんのお手もとに届く検査結果表にもNGSP値とJDS値が併記されます。
解釈が難しい場合はお気軽におたずねください。
横山
横山